イリュージオン映画館における日本映画祭
イリュージオン映画館における日本映画祭
7月26日 – 8月1日
イリュージオン映画館
会場:イリュージオン映画館(コテリニチェスカヤ通り、1/15)
主催者:国際交流基金、在ロシア日本国大使館、イリュージオン映画館
入場無料
「日本映画の各時代の先駆者~日活アクション、ヌーベルバーグそして北野武~」
フランスで1950年代末、「ヌーベルバーグ」と呼ばれた映画史上の新しい波が生まれたのは名高いが、日本でも60年代初めにいわゆる「松竹ヌーベルバーグ」と言われた大島渚、篠田正浩、吉田喜重が出現した。しかし、それに先立って生まれた日活アクション映画では、鈴木清順、中平康、井上梅次、舛田利雄等の新鋭監督が、いわゆる「プログラム・ピクチャー」といわれる撮影所の大量生産システムの中で、独自の作風、破天荒なアクション映画を生み出した。こうした日本映画の流れは、70年代に入って松竹ヌーベルバーグの監督たちが独立プロダクションで映画を撮り、日活の監督たちが低迷する中で、日活の生んだ最後の巨人とも言える今村昌平が、「楢山節考」によりカンヌ国際映画祭でグランプリを受賞した80年代を経て、80年代末から90年代にかけて、北野武を代表とする新たな作家群を生み出していく。
この特集では、日活でプログラム・ピクチャーを担っていた井上梅次、舛田利雄と、松竹の吉田喜重といった各監督の初期作品と、日活の生んだ巨匠・今村昌平の代表作、そしてデビュー作以来暴力アクション映画にこだわり、やがて独自の境地に達する北野武の初期3作品を小特集として組んだ。
日活アクションの娯楽路線、ヌーベルバーグの衝撃、そして現代の日本映画の旗手・北野武を軸として、1950年代から1990年代にかけての日本映画の変遷を大胆に概観する。
上映スケジュール
『嵐を呼ぶ男』(1957年 井上梅次監督/日活、100分、カラー)
7月27日20:00
『秋津温泉』(1962年 吉田喜重監督/松竹、112分、カラー)
7月28日20:00
『赤いハンカチ』(1964年 舛田利雄監督/日活、98分、カラー)
7月29日20:00
『楢山節考』(1983年 今村昌平監督/東映、139分、カラー)
7月30日20:00
『その男、凶暴につき』(1989年 北野武監督/松竹、103分、カラー)
7月31日20:00
『3-4X(3対4エックス)10月』(1990年 北野武監督/松竹、96分、カラー)
8月1日20:00
『みんな~やってるか!』(1995年 北野武監督/オフィス北野、110分、カラー)