東欧巡回映画祭
~「時代を反映する恋・青春」~
2012年7月11日~8月6日
映画館«35mm» 小ホールにて
(ポクロフカ通り、47/24 最寄の地下鉄駅クラスナヤ・ヴァロータ)
入場無料
過去の日本では、欧米とは極端に異なる愛情表現や男女関係が、各国に独特の異国情緒をもたらしていた。それは、『源氏物語』を始めとする古典文学や浮世絵に描かれた男女の生態、各国のマスコミでの誇張等で、諸外国に偏ったイメージが与えられていたとも言える。
本巡回特集は、戦前から戦後間もない頃に作られたクラシックを始め、各時代に同時代あるいは大昔を描いた作品等、豊富な作品を揃えた国際交流基金本部FL(フィルムライブラリー)の所蔵作品から、各時代の空気の中で育まれた愛の形、あるいは時代の変革期の波に翻弄され変わって行く青春像を描いた作品を集めて、時代を反映した恋や青春を追ってみる。
平安時代(『源氏物語』)、江戸末期(『ええじゃないか』)、明治末期から昭和初期(『女衒』)、戦前の昭和(『朧夜の女』)、敗戦直後(『伊豆の娘たち』)、戦後間もない日本(『この世の外へ クラブ進駐軍』)、そして昭和末期の低成長期(『恋文』)と、映画の舞台は中世から1980年代まで、製作年も1936年から2004年までの約70年に渡る。さて現代はと言えば、個人が抱える事情は益々複雑になっているようでありながら、行動自体はむしろ単純化している。
映画自体の質もまた、果たして80年代から進化しているのか?本特集から、製作当時の雰囲気や描かれた時代を背景にした男女関係を生で感じ、新たな日本人像を発見して欲しい。
上映スケジュール:
『源氏物語』(1951年、吉村公三郎監督、125分)
『朧夜の女』(1936年 五所平之助監督、111分)
『伊豆の娘たち』(1945年 五所平之助監督、74分)
『ええじゃないか』(1981年 今村昌平監督、151分)
『恋文』(1985年 神代辰巳監督、108分)
『女衒』(1987年 今村昌平監督、124分)
8月1日(水) 19:00
『岸和田少年愚連隊』(1996年、井筒和幸監督、106分)
『この世の外へ クラブ進駐軍』(2004年 阪本順治監督、123分)
※ロシア語字幕投影によります。