日本映画上映会@映画館「ファッケル」・森田芳光監督特集
国際交流基金モスクワ日本文化センターは、映画館「ファッケル」と共催で、日本映画上映会を実施しています。7月は森田芳光監督特集です。
【場所】映画館「ファッケル」(エントゥジアスト通り、15/16)
【スケジュール】
7月15日(土) 17:30「家族ゲーム」(1983年)16+
7月16日(日) 17:30「それから」(1985年) 16+
【入場】無料
【上映映画】
「家族ゲーム」(1983年、106分)
監督・脚本:森田芳光
原作:本間洋平
撮影:前田米造
美術:中澤克巳
出演:松田優作、伊丹十三、由紀さおり、宮川一郎太、辻田順一、阿木燿子、戸川純
テーブルに横に一列に並んで食事をする家族、ささやくような主人公たちの会話、不気味に飛び回るヘリコプターの音など、これまでの日本映画にはない新しい表現で評判をとった森田芳光監督の話題作。現代のどこにでもある家庭の抱えている問題をユーモアをまじえて描いてるが、どこかシュールな感じのするコメディになっている。高校受験を控える息子を持つ沼田家は、成績のパッとしない息子のために家庭教師をつける。だがやってきた吉本は三流大学の7年生という風変わりな男だった。父の孝助は息子の成績が上がれば特別の報酬を払うと約束。吉本は時にやさしく、時に暴力的に息子の茂之を仕込み始める・・・。本作はニューヨークでも公開され、現代の家族についての新しいコメディとして注目された。また、音楽をいっさい使わず、誇張した効果音を印象的に使うなど、才人・森田芳光の意欲がひしひしと感じられる。
監督:森田芳光
原作:夏目漱石
脚本:筒井ともみ
撮影:前田米造
美術:今村力
音楽:梅林茂
出演:松田優作、藤谷美和子、小林薫、笠智衆、中村嘉葎雄、イッセー尾形、草笛光子
「三四郎」、「門」と並ぶ夏目漱石の恋愛3部作のうちの1作を森田芳光が、独自の美学の中に映画化した意欲作。生きるためだけに働くのは非人間的だとして“遊民”の生活を送る代助、社会に自分を合わせながら生きていく平岡。代助を愛し代助を待ちながら、夫である平岡との間で揺れ動く三千代。この3者の想いを、落ち着いた、それでいて時には火花の散るほど激しさをみせる画面と、なにげないセリフの中に、みごとに描ききった秀作。国内の多くの映画賞を獲得した。