小津安二郎監督生誕110周年記念映画上映会
12月12~15日
小津安二郎監督ミニ特集映画上映会
主催:外国文献図書館内《国際交流基金》文化事業部
ゲーテ名称ドイツ文化センター
国立中央映画博物館
モスソヴィエト
小津安二郎監督生誕110周年を記念して、
映画館モスソヴィエト小ホールで上映会を行います。
«東京物語», «彼岸花»と «秋日和»,
ヴィム・ヴェンダース監督のドキュメンタリー映画 «東京画»を上映します。
モスソヴィエト住所:
プレオブラジェンスカヤ・プローシャチ 12通り, 最寄の地下鉄駅 "プレオブラジェンスカヤ・プローシャチ" (中心地から最後尾の車両)
問い合わせ先電話番号: (495) 963-03-32; (495) 963-03-20
www.museikino.ru
http://jpfmw.ru/
入場無料
上映開始 19.00.
2013年12月12日は小津安二郎監督の生誕110周年にあたり、自身の60歳の誕生日に逝去して没後50年を迎えます。彼の作品全54作のうち、36作品が現在まで残されています。そのほとんどの作品が世界的な評価を受けています。
上映スケジュール:
12月12日(木) – 19.00
東京物語, 1953年, 136分 12歳以上
脚本: 小津安二郎, 野田高梧
撮影: 厚田雄春
出演: 笠智衆, 東山千栄子,原節子, 杉村春子, 山村聡, 三宅邦子, 香川京子, 東野英治郎
日本を代表する映画作家・小津安二郎の代表作といえばこの「東京物語」につきるだろう。小津がサイレント期から描き続けてきた親子関係のテーマの集大成ともいえる作品である。地方から老いた夫婦が上京し、成人した子供たちの家を訪ねる。子供たちははじめは歓迎するが、やがて両親がじゃまになって熱海に行かせたりして厄介ばらい。戦死した息子の未亡人だけが親身になって面倒をみてくれるという皮肉。戦後の日本における家族生活の崩壊を描いた、と監督本人が語るこの作品は、人間の孤独感、死生観といったテーマまでをも取り込み、味わい深い作品となった。志賀直哉を深く愛した小津監督は、「暗夜行路」にちなんで尾道市をラスト・シークエンスの舞台に選んだが、その尾道の寂れて、どこか温かい風景が、この厳しいテーマを繊細に包み込み、忘れることのできない画面を生み出した。
12月13日(金) - 19.00
彼岸花, 1958年, 118分 12歳以上
脚本: 野田高梧, 小津安二郎
原作:里見弴
撮影: 厚田雄春
出演: 佐分利信, 田中絹代, 有馬稲子, 久我美子, 佐田啓二, 山本富士子, 笠智衆
小津安二郎が手掛けた初めてのカラー作品。田中絹代・有馬稲子・山本富士子の豪華な女優陣を配して、相変わらずの小津調ホーム・ドラマで楽しめる。がんこな父・佐分利信は、父に相談なしで結婚相手を決めてしまったことに腹をたて、娘の結婚を許さないと言いだす。一方、知人の娘から自由な恋愛結婚についての意見を求められ賛成してしまう。里見弴の原作を小津安二郎・野田高梧の脚本コンビが脚色した。
12月14日(土)- 19.00
秋日和, 1960年, 125分 12歳以上
脚本: 小津安二郎, 野田高梧
撮影: 厚田雄春
出演: 原節子, 司葉子, 岡田茉莉子, 佐田啓二, 笠智衆, 佐分利信
小津安二郎作品の家族劇では娘役として欠かせない存在であった女優・原節子が母親役を演じた、小津晩年の傑作。夫を失ったばかりの秋子は、亡夫の友人たちに再婚を勧められる。彼女にはその気はないが、まだ美しい未亡人である母親が再婚するのではないかと、娘のアヤ子は気が気でない。母親の気持ちを誤解した娘は反抗しはじめる。
12月15日(日) - 19.00
東京画, 米国 — ドイツ, 1985年, 90分 12歳以上
監督・脚本: ヴィム・ヴェンダース
出演: 笠智衆, ヴェルナー・ヘルツォーク, 厚田雄春
小津安二郎を敬愛するドイツの映画監督ヴィム・ヴェンダースが、鎌倉の小津の墓を訪問し、小津の作品『東京物語』で主演の笠智衆や撮影の厚田雄春にインタヴューする。また、『東京物語』の舞台となった東京の取材当時の風景が展開される。ナレーションはヴィム・ヴェンダース監督自身。