東洋美術館での日本映画上映会(4月~5月)
東洋美術館での日本映画上映会のお知らせ
【場所】東洋美術館 レクチャー・ホール(ニキーツキー・ブリヴァール, 12А)
【主催】国際交流基金、東洋美術館
【上映スケジュール】
4月14日 19:00 「死国」(長崎俊一監督、1998年、100分)
4月21日 19:00 「のど自慢」(井筒和幸監督、1998年、112分)
5月12日 19:00 「木村家の人々」(滝田洋二郎監督1988年、113分)
5月19日 19:00 「教祖誕生」(天間敏宏監督1993年、95分)
【お問い合わせ先】 +7 (495) 626 55 83/85
※入場無料ですが無料チケットを東洋美術館チケット売り場で受け取ってください。
死国
1998年 100分
監督:長崎俊一
原作:坂東眞砂子
脚本:万田邦実|仙頭武則
撮影:篠田昇
美術:種田陽平
出演:夏川結衣|筒井道隆|栗山千明|大杉漣
直木賞作家,坂東眞砂子の怪奇小説を映画化したホラー。15年ぶりに四国、高知の村に帰省した比奈子は、友人の莎代里が10年前に事故死したことを知らされる。莎代里の家は代々、死者の言葉を伝える“依童(よりわらわ)”。彼女の母は、88ヵ所の遍路を逆順で回る禁じ手 “逆打ち”を行うことで,娘を甦らせようとしていた。やがて、莎代里が死んだ時の年齢の数である16回目の逆打ちが終ろうとした時、比奈子の周囲で次々と怪事件が起こる・・・。因習や儀式の不気味さが、日本人の土俗的な感性を喚起。じわじわと深層心理に迫る恐怖がある。
のど自慢
1998年 120分
監督・脚本:井筒和幸
脚本:安倍照男
撮影:浜田毅
音楽:藤野浩一
出演:室井滋|大友康平|尾藤イサオ|伊藤歩|松田美由紀|竹中直人|北村和夫
群馬県桐生市。今、街はあの人気番組“のど自慢”がやって来るとあって沸き返っていた。そんなところに帰郷したのが売れない演歌歌手・赤城麗子。落ちていた予選出場ハガキを手に入れた彼女は一度は大勢のお客様の前で歌ってみたいと願い、予選に出場する。そして、何をやってもうまくいかず、3人の娘と妻を抱えながら現在は焼き鳥チェーン店の研修を受けている荒木圭介。不倫の恋をしている姉を心の中で応援し続けている高校生、高橋里香。この3人を中心に“のど自慢”に出場する人間たちの悲劇こもごものドラマを、井筒和幸は丹念に描写。抑えた演出によってしみじみと心に染み込む人間賛歌に仕上げている。また、出場者が歌う歌の選曲もすばらしく、特に自閉症気味の孫を預かる耕太郎老人に扮した北村和夫の「上を向いて歩こう」が胸を打つ。
木村家の人々
出演:鹿賀丈史|桃井かおり|岩崎ひろみ|伊崎充則|柄本明|小西博之|清水ミチコ
監督:滝田洋二郎
原作:谷俊彦
脚本:一色伸幸
撮影:志賀葉一
音楽:大野克夫
確たる目的がないにもかかわらず、ひたすら金を愛し、日夜小銭稼ぎに精を出す“木村家の人々”を主人公にした、ブラック・ユーモアに満ちたホーム・コメディ。彼らの異様なまでのお金への執着ぶりをユニークなエピソードで綴る。明るい守銭奴を貫く親に対して、このままでいいのかと,子供が少し引いた眼で見ているところがミソ。子役の伊崎充則が好演。
教祖誕生
1993年 94分原作:ビートたけし
脚本:加藤祐司|中田秀子
撮影:川上晧市
映画監督としても異彩を放つ才人、ビートたけしのベストセラーをベースにした社会風刺喜劇。布教活動をしている新興宗教の一行に興味本位で同行する事になった青年が、やがて新たな教祖に祀り上げられ,次第に教祖としての自覚を持ち始めていく。たけし作品の助監督を務めた天間敏弘の初演出作。