陶磁器修復技法 金継ぎ。破損品復活。
公募は締め切らせて頂きました。
求む!破損した物が家に眠っていませんか?
金継ぎという言葉をご存じですか?
日本の古い技法で、金と漆を用いて破損した陶磁器を修復する方法です。
ロシアの文化では、欠けたりヒビ割れたりして破損した物は家の中に置いておく場所はないと考えます。たとえ家族の思い出が残っているかもしれない、あるいはお気に入りの花瓶、カップ、皿であったとしても、急いで見えないところにしまい込んでしまうか処分してしまいます。
もしかして、あなたの家にそのような物がありませんか?お気に入りの、自分にとってかけがえのないものだったけれど、うっかり割ってしまったものが。捨てるに忍びなくて、棚に何年も置きっぱなしになっているものが…。
専門家が金継ぎの伝統的な技法を用いて、復活させ、2度目の命を与えます。作業のプロセス全体をカメラで撮影し、金継ぎの技法に関する短いドキュメンタリーとして編集し、みなさまにご覧いただけるよう共有します。
修復の作業は、専門家ヤコヴレヴァ・マリヤナが、彼女自身の言葉によると「日本の小さなかけら」が作り出されたモスクワ郊外の彼女自身の工房で行います。金継ぎ技法による修復は、緻密で地道な作業ですが、その結果、あなたの大切なものは蘇るでしょう。
もし、ご自身またはお知り合いの方で、とても大事なものなのに、割ってしまったとか、欠いてしまったというものをお持ちであれば、複数の写真と修復させたい理由を添えて当センターまでお送りください。参加条件は下記をご覧ください。
ヤコヴレヴァ・マリヤナ
美術学校を卒業した後、専門学校で木地に装飾をほどこす専門技術を学ぶ。大学では建築を専攻。10年以上、作刀に従事し、そのうち7年近く、直接日本の漆にも携わっている。具体的には、接着材、下塗り塗料、様々な漆の技法、また本格的な日本の漆技法を利用した模造品を研究、応用している。日本とヨーロッパの職人より金継ぎを学んだ。
金継ぎ技法との出会いは偶然だった。「私の知人が自分のお気に入りの酒杯をうっかり壊してしまったのです。彼は金継ぎの技法のことを聞いたことがあったので、私にできるかどうか尋ねました。私には仕事で用いていたこともあって、金継ぎに必要なすべての材料がそろっていました。だから、彼の壊れた宝物を修復することを引き受けました。修復は上手くいったので、その知人は、来客がみな世界に二つとない酒杯に感嘆するようにと、それを家の最も目につく所に飾って、友人を集めて、蘇った酒杯の復活祝いをして、その美しさを自慢することにしました。このようにしてすべてがはじまったんです…。」
「そのような修復の後には、物に魂が込もるだろうと、私も思います。だから、どの修復においても、自分の感覚と技術の最善を尽くして仕事に打ち込むように努めています。」
修復対象物の要件と参加条件:
1. 対象は磁器ではなく、陶器。厚手のものほど好ましい。残念ながら、金継ぎの技法では磁器は上手く修復することができません。
2. 壊れた物の破片の数は問いませんが、その破片の数が多ければ多いほど、修復後の仕上がりは面白いものになります。
3. 欠損箇所があっても構いません。もし断片全体が欠損していても、場合によっては修復できます。しかしながら、そのような箇所は最小限でなくてはいけません。(取っ手の部分だけでカップ全体を修復することは困難です。)
4. 修復費用はかかりません。修復対象に選ばれた場合には、当センターまでご持参いただく(モスクワ市、またはモスクワ郊外にお住いの場合)か、ご郵送ください(モスクワ以外にお住まいの場合)。送料は返金いたします。修復された品は、確実な輸送手段でお送りするか、直接お届けします。
5. 申請者は修復品のビデオと写真撮影に同意していただきます。
修復申請要件
公募は締め切らせて頂きました
1. ロシア連邦にお住まいであること。
2. 修復を希望する対象物の出来る限り詳細な写真を送ること。破損前の写真があればさらに好ましい。
3. 修復を希望する対象物にまつわるエピソードを詳しく書いてください。誰のもので、どんな思い出があり、なぜ修復を希望するのか、など。
4. エピソードと写真を、info@jpfmw.orgまでお送りください。メールの表題に<金継ぎ>とお住いの都市・地域名を記載してください。
5. その他のご質問はお電話(8 495 626 55 83/85(担当者:アナスタシア))にてお問い合わせください。
受付期間:2021年12月15日まで
(受付期間を延長する可能性もあります。)
みなさまのご参加をお待ちしております!