営業時間:
10:00-18:00 10:00-18:00
13 июля 2020 г.

オムニバス映画『アジア三面鏡2016:リフレクションズ』

オムニバス映画『アジア三面鏡2016:リフレクションズ』

ロシア語字幕付きで期間限定無料配信


モスクワ映画と共催で実施している「日本映画クラブ」の一環として、オムニバス映画『アジア三面鏡2016:リフレクションズ』をロシア語字幕付きで、期間限定無料配信しています。

【上映作品】                   『アジア三面鏡2016:リフレクションズ』 16+

『SHINIUMA Dead Horse』  監督:ブリランテ・メンドーサ / キャスト:ルー・ヴェローソ

『鳩 Pigeon』  監督:行定勲 / キャスト:津川雅彦 シャリファ・アマニ 永瀬正敏

『Beyond The Bridge』 監督:ソト・クォーリーカー / キャスト:加藤雅也 チュムヴァン・ソダチヴィー 重松収

製作:国際交流基金アジアセンター/ユニジャパン(東京国際映画祭) / 特別協賛:IMAGICA / 統括プロデューサー:久松猛朗

 

【配信期間】2020年7月10日~8月31日

【アドレス】https://mos-kino.ru/event_1593.html

※映画鑑賞後のアンケートにご協力を御願いします。


SHINIUMA  Dead Horse

(C)2016 The Japan Foundation, All Rights Reserved.
 

<解説>

2016年のカンヌ映画祭で『Ma’ Rosa』(原題)が女優賞に輝くなど、世界的な注目を集めるブリランテ・メンドーサ監督が舞台に選んだのは北海道・帯広。SHINIUMA(死に馬)という意味深長なタイトルのもと、鉄の橇(そり)を馬に曳かせるユニークなスタイルの「ばんえい競馬」と、牧場で働いていた不法滞在のフィリピン人労働者(ルー・ヴェローソ)が強制送還される顛末が、即興性と躍動感に満ちたメンドーサ特有のタッチで描かれる。冒頭と掉尾に日本とフィリピンの競馬場を登場させ、酷寒の北海道から灼熱のフィリピンへの移動を一筆書きのように描ききる構成の妙にも注目。

 

<あらすじ>

真冬の北海道、帯広のばんえい競馬。レースで当てたフィリピン人のマニーは札束を握ってご機嫌で帰路につくが、彼が馬の世話をしている牧場に入国管理局の担当官がやってくる。不法滞在者のマニーは捕まり、本国に強制送還となる。マニラまでは飛行機、空港から長距離バス、ジープニー、バイクタクシーを乗り継いで故郷の村へ。だが、もう家族はおらず、泊まるところもない。結局、マニーはサンタ・アナ競馬場の厩舎に潜り込むが…。

 
鳩 Pigeon
(C)2016 The Japan Foundation, All Rights Reserved.

<解説>

『カメリア』『真夜中の五分前』でアジアの映画人たちと協働した経験を持つ行定勲監督が舞台に選んだのは、多くの日本人高齢者が実際に暮らしているマレーシア・ペナン島。鳩を飼う孤独な老人(津川雅彦)を中心に、息子(永瀬正敏)との確執や介護ヘルパー(シャリファ・アマニ)とのふれあいが綴られる一方、太平洋戦争の遠い記憶も挿入されている。アマニの役名「ヤスミン」には、行定監督が敬愛するマレーシアの名匠、故ヤスミン・アフマド(『細い目』)へのオマージュが籠められている。ペナン島の中で世界遺産に指定されている街・ジョージタウンでの撮影には、ウー・ミンジン、エドモンド・ヨウらといったマレーシア映画界で活躍する若手映画制作者たちが協力した。

 

<あらすじ>

マレーシア・ペナン島。田中道三郎は二階建ての大きな家でヘルパーたちに付き添われて暮らし、屋上の鳩舎で鳩を飼っている。息子の雅夫は月に一回、日本からやってくるが、冷淡にもすぐ帰ってしまう。ある日、新しいヘルパーのヤスミンが雇われ、道三郎の世話をすることになる。さまざまなトラブルの末に二人は心を通わせていく。道三郎はヤスミンとその恋人アリフの手を借りて、兄たちが戦死した海辺へ行き、鳩を大空に放とうとする…。

 
Beyond The Bridge
(C)2016 The Japan Foundation, All Rights Reserved.
(C)2016 The Japan Foundation, All Rights Reserved.

<解説>

デビュー作『シアター・プノンペン』が日本で公開されたソト・クォーリーカー監督は、カンボジアの首都プノンペンに実在する日本カンボジア友好橋(チュルイチョンバー橋/通称:日本橋)の建設を物語の中心に据え、同国の内戦から復興へ、時代を超えて祖国カンボジアと日本をつなぐラブストーリーを作り上げた。主演の加藤雅也はアジア作品への出演経験が豊富だが、本作では橋の建設に携わった人物の青年期とその後を見事に演じ分けている。相手役のチュムヴァン・ソダチヴィーはダンサーとして数々の国際的な舞踊・演劇作品に出演。クォーリーカー監督自身もソタリー役で出演している。また本作には、自国には殆ど残されていない、内戦時の記録映像も織り交ぜられている。

 

<あらすじ>

1992 年の着工から2年、破壊されていたプノンペンの「日本橋」が新たに完成した。橋の修復に携わった日本企業の社長・福田は、かつてカンボジアで過ごした日々を回想していた――。橋の建設のためカンボジアに来た福田は美しいミリアと恋に落ち、結婚して日本で暮らす約束を交わす。しかし、やがてクメール・ルージュが台頭し、危険を感じた父親が福田を帰国の途につかせたのだった――。あれから20年。ミリアは生きているのだろうか。そうした思いを胸に、福田は橋にたたずむ。

 
 
E-mail:
© 2012 – 2024 国際交流基金モスクワ日本文化センター