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17 октября 2019 г.

河瀨直美監督特集

国際交流基金モスクワ日本文化センターは、モスクワ映画・「映画芸術」誌と共催で、11月2日から8日まで、河瀨直美監督特集を実施します。

 

【日程】11月2~8日(木)

【場所】

映画館「ファッケル」Shosse Entuziastov, 15/16

映画館「ズヴェスダー」 St. Zemlianoy val, 18-22, str.2

【入場】チケットをご購入ください。

 ※日本語上映、ロシア語字幕

 

【スケジュール】

11月2日 20:30 映画館「ズヴェスダー」

萌の朱雀(1997年、95分、18+)

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11月3日 20:30 映画館「ファッケル」

火垂 (2000年、164分、18+)

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11月4日 20:30 映画館「ファッケル」

殯の森 (2007年、97分、18+)

チケット購入

11月5日 20:30 映画館「ファッケル」

 (2017年、101分、18+)

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11月7日 20:30 映画館「ズヴェスダー」

2つ目の窓 (2014年、121分、18+)

チケット購入

11月8日 19:30 映画館「ズヴェスダー」

河瀨直美監督Q&A

近日登録開始

11月8日 20:30 映画館「ズヴェスダー」

あん (2015年、113分、18+)

チケット購入

【作品概要】

 

萌の朱雀

奈良県西吉野村。林業低迷で過疎化が進むこの村で、田原孝三(國村隼)一家も代々林業で生計を立てていた。そこに、鉄道を通すためのトンネル工事計画が持ち上がる。鉄道に対する人々の想いは切実で、孝三自身も自らの夢をかけてトンネル開通作業に携わる。

孝三の母・幸子(和泉幸子)、妻の泰代(神村泰代)、姉の残していった子供・栄介(向平和文)、そして愛娘みちる(山口沙弥加)に囲まれた、つつましやかながら幸せな生活は静かに過ぎていった。しかし、工事は中断され、トンネルは無惨な姿で取り残される。

15年後、孝三は働く気力を失い、一家の生計は、栄介(柴田浩太郎)の収入に頼らざるを得ない。みちる(尾野真千子)は"えいちゃん"と兄のように慕ってきた栄介にほのかな恋心を抱き、栄介は泰代に"母"を重ねて想いをよせる。ある日、孝三は愛用の8ミリカメラを持って出かけたまま帰らぬ人となった。そして一家はそれぞれの哀しみと想いを秘めたままこの地を離れ、それぞれの"生"に向き合いはじめる...。

1997 カンヌ国際映画祭 カメラド-ル
ロッテルダム国際映画祭 国際批評家連盟賞
シンガポール国際映画祭 主演女優賞
ベルギー・ロイヤル・フィルム・アーカイヴ
Distribution of Quality Film Prize
第21回 山路ふみ子福祉賞
高崎映画祭 新人監督賞
芸術選奨文部大臣新人賞

 

 

火垂

古き佇まいを今に残す古都・奈良の一角。いやしがたい過去の記憶にしばられた天涯孤独の ストリッパーあやこは、陶芸家の大司と出会う。それぞれに愛する人たちの死に遭遇した二人は、 目にみえぬ絆を互いに求め、もがき苦しむ。東大寺二月堂の修二会(通称お水取り)や元興寺の 地蔵会など、炎に彩られた数多くの場面を背景に、あやこは過去を乗り越え、自らの生を発見していく。 激しさ、そして純粋さを哀切なまでに描き出した豊饒たる作品。

2000 ロカルノ国際映画祭 コンペティション 部門 ワールドプレミア 国際批評家連盟賞
2000 ヨーロッパ国際芸術映画 連盟賞
2001 ブエノスアイレス国際映画祭 最優秀撮影監督賞/主演女優賞(中村優子)

 

 

殯の森

奈良県東部の山間地。自然豊かなこの里に、旧家を改装したグループホームがある。ここでは軽度の認知症を患った人たちが、介護スタッフとともに共同生活をしている。その中の一人、しげき(うだしげき)は、33年前に妻・真子(ますだかなこ)が亡くなってからずっと、彼女との日々を心の奥にしまい込み、仕事に人生を捧げ生きていた。

そして今、しげきは亡き妻の想い出と共に静かな日々を過ごしていた。誰も立ち入ることの出来ない、しげきと妻だけの世界。そのグループホームへ新しく介護福祉士としてやってきた真千子(尾野真千子)もまた心を閉ざして生きていた。子どもを亡くしたことがきっかけで夫(斉藤陽一郎)との別れを余儀なくされたのだ。つらい思いを抱えながらも、真千子は毎日を懸命に生きようとしていた。

ある日、亡き妻の思い出の詰まったリュックサックを、そうとはしらず何気なく手にとった真千子を、しげきは突き飛ばしてしまう。自信を失う真千子を、主任の和歌子(渡辺真起子)は静かに見守り、「こうしゃんなあかんってこと、ないから」とそっと励ます。次第に、真千子は自分の生き方を取り戻し始める。そして毎日の生活の中で、やがて心打ち解けあっていく、しげきと真千子。

真千子は、しげきと一緒に妻の墓参りに行くことになるが、途中で真千子が運転する車が脱輪してしまう。助けを呼びに行く真千子。しかし、事態は思っても見ない展開になるのだった・・。

2007 カンヌ国際映画祭グランプリ(審査委員特別大賞)
2007 エストニア/タリンブラックナイツ国際映画祭NETPAC賞(最優秀アジア映画賞)
2007 マケドニア国際映画祭観客賞・市長賞
2008 毎日映画コンクール撮影賞
2008 高崎映画祭最優秀監督賞
2007-2008 Time for Peace Asian Film Award

 

 

単調な日々を送っていた美佐子(水崎綾女)は、とある仕事をきっかけに、弱視の天才カメラマン・雅哉(永瀬正敏)と出逢う。美佐子は雅哉の無愛想な態度に苛立ちながらも、彼が過去に撮影した夕日の写真に心を突き動かされ、いつかこの場所に連れて行って欲しいと願うようになる。命よりも大事なカメラを前にしながら、次第に視力を奪われてゆく雅哉。彼の葛藤を見つめるうちに、美佐子の中の何かが変わりはじめるー。

2017年 第70回カンヌ国際映画祭・エキュメニカル賞受賞

 

 

2つ目の窓

神の島・奄美大島を舞台に、二人の少年少女の初恋と成長を通して描く、繋がっていく命の奇跡。
奄美大島。自然と神への畏敬の念とともに人々が暮らすこの島で、ある満月の晩、高校生の界人(村上虹郎)は海に浮かぶ男の溺死体を発見する。母・岬(渡辺真起子)の女の部分にけがらわしさを感じて受け入れられない界人とユタ神様として島人の拠りどころになっていた母イサ(松田美由紀)の死を迎えつつある杏子(吉永淳)。二人の島の自然に包まれ、互いを想い、寄り添いあうが...

第67回カンヌ国際映画祭 コンペティション部門 正式出品作品 ウラジオストク国際映画祭 グランプリ サハリン国際映画祭 主演女優賞 第29回高崎映画祭 最優秀新人女優賞・最優秀新人男優賞受賞
2014年 第7回ドルトムント女性映画祭・グランプリ
2015年 第17回リバーランリバーラン国際映画祭・最優監賞

 

 

あん

縁あってどら焼き屋「どら春」の雇われ店長として単調な日々をこなしていた千太郎。 ある日、その店の求人募集の張貼り紙をみて、千太郎にその店で働くことを懇願する一人の老女、徳江が現れる。彼女の勢いに押されるように、半信半疑のままに、翌日からどら焼きの粒あん作りを任せた千太郎だが、彼女が作る粒あんがあまりに美味しく、 次第に来客数も増え、店がみるみるうちに繁盛していく。いつも、潰れたどら焼きだけをもらいに通っていた近所の女子中学生・ ワカナも次第に徳江と心を通わせていく。ある日、徳江が昔ハンセン病を患っていたことが近所の噂になる。一気に客足が遠のき、 千太郎も徳江を辞めさせなければならないこと状況になる。この状況を察した徳江は、潔くその店を去り、それ以来徳江は千太郎 やワカナの前に姿を見せることはなかった。徳江は、今どうしているのだろう...。それぞれの想いを抱えて、徳江の足跡を探す千 太郎とワカナ。そして、二人が対面したものは...。

2015年 第60回バリャドリッド国際映画祭・最優秀監督賞
2015年 第1回バレッタ映画祭・最優秀作品賞

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